2020年5月6日 (起業)決算書を読みこなす
事業活動の結果を反映する決算書をどう読むのか理解しなければなりません。貸借対照表は、期末日現在の財政状態を表すので、資産=負債+資本になっています。
現金預金はどのくらいあるのか、ということや借入の額はいくらか、といった勘定事の残高を毎月みるだけではなく、まずは流動比率をみます。
流動比率は流動資産÷流動負債であり、簡単にいうと流動性の高い、つまり処理しやすい資産、例えば現預金や売掛金、受取手形や在庫、短期貸付金(すぐ回収できるものに限りますが)等をもって買掛金や支払手形、従業員預り金や短期借入金を返済できるかをチェックするのです。通常200%程度もっていれば安心といわれています。
また、固定比率をみます。これは有形固定資産が資本のどれほどを占めているのかをみるもので、100%以内である必要があります。長期適合比率を見ることに変えられるので、分母に長期借入金や未払金をプラスして有形固定資産の割合がやはり100%以内であることを確認します。
これが100を超えていれば営業債務により有形固定資産を購入しており、財務が安全ではないことを示しています。
なお、自己資本比率も大切で、総資産の自己資本の比率が40%以上あることが優良企業の証になります。あまり借入をして事業をすると確実に利益がでて返済可能であればよいですが、そうではないと破たんします。
借入金はすればよい、というのではなく返済可能な額を借り入れることが大事で、貸借退所表によりまさにバランスをとりながら融資を検討しなければなりません。
損益計算書で最も重要なことは、売上高に対する各費目の比率です。まず営業利益率が10%、税引き後当期利益率が5%がスタートの理想です。
この他にも人件費率や付加価値率など、また成長率などをみますが、もうお分かりのように、経営分析を行うことが必要です。経営を行う者、すなわち経営者や幹部は、決算書の各勘定や費目の内容や性格を理解したうえで、数値を分析し、状況を把握できるようにしたいですね。
今回は随分はしょって説明していますが、会計の勉強をこれをきっかけに行う、という気付きを持ってもらえれば良いと思います。
経営者は経理が分からなくても、経理に任せておけばよい、というのでは事業は失敗します。今回のブログはそれを分かってもらいたい、そんな思いをもって書いています。個人事業主であっても、会社を設立するにしても、まずおおまかでよいので会計や経営分析を学習する必要がある、と頭の隅においておいてください。