6月 2017

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病院における医療未収入金は数多くの理由により生まれます。未収入金の発生する理由には病院要因と患者要因、そして複合的なものがあります。実際にあった事例で説明します。 請求書を渡すタイミングが退院ぎりぎりになり6時を過ぎると、会計窓口が閉まり、支払ができない病院がありました。患者側は支払いの意思がありましたが、払うに払えず帰宅しました。これは病院要因です。また、退院日が決まっているなか、その前日に患者さんが荷物を置いて勝手に退院し、二度と戻ってこなかったという事例や、支払うお金がないといってそのまま家族ともどもいなくなった例がありますがこれは患者要因です。 入院患者さんに対して10日又は15日毎に請求書を出すという処理をしていない病院では、退院間近になり請求書を渡すため患者さんやご家族が退院時までに用意できなかったケースは複合的なものに該当するといえるでしょう。 抗がん剤治療をしている患者さんが再来院したときに、診療受付機や窓口で支払いをしていただかなければ、治療が受けられないルールになっていない病院で未収入金が発生することがあります。 未収入金は、病院要因ですが、ルールは決まっているものの、受付の担当者が、治療を断ることは忍びないと思い、治療を継続しているケースは複合要因でしょう。 なお、病院では、医事から請求データを得て経理で未収入金を計上しますが、窓口の処理がうまく管理できていないことや、査定や返戻の処理がうまくできず、経理の未収入金と医事の未収分が合致しないことがよくあります。最終的に調整をしなければならないのですが、差額分の未収入金が回収できない不明分として残ってしまうこともあります。現場ではなく会計的に未収入金に影響を与える病院要因のケースです。理由を整理し、発生する前にどのような対策をとるのか検討する必要があります。病院要因については業務改革を、そして患者要因に対しては事前の相談を受けなければなりません。...